創設者Kishou:ボーダーレスジャパンMeetUp講演原稿(2025年10月11日)

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唐卉菁(とうきしょう) · 7月 19, 2025
演題:社会課題の解決は、文明の方向性を知り、文明的思考を持つことから始まる 皆様、こんにちは。 本日は、非常に深刻でありながら、同時に極めて重要でもある問題についてお話ししたいと思います。それは、「私たちが生きるこの時代 […]

演題:社会課題の解決は、文明の方向性を知り、文明的思考を持つことから始まる

皆様、こんにちは。

本日は、非常に深刻でありながら、同時に極めて重要でもある問題についてお話ししたいと思います。それは、「私たちが生きるこの時代の複雑な社会課題に、どうすれば立ち向かえるのか?」「一体どこから手をつければ良いのか?」という問いです。複雑に絡み合う利害、文化の断絶、信仰の揺らぎ、そして制度の行き詰まりの中で、この局面を打開する鍵はどこにあるのでしょうか。

私が皆様にお伝えしたいこと。それは、社会課題解決の第一歩は、経済的支援でも、制度の修正でもなく、文明の向かうべき方向性を認識し、そして「文明的思考」を手にすることに他なりません。

一、方向性なくして、いかなる手段も悲劇に終わる

現代世界は、国家間の対立、貧富の格差、倫理の崩壊、生態系の不均衡、技術の濫用といった無数の問題が、まるで複雑な織物のように絡み合っています。しかし、その本質はただ一つ、「文明が、その進むべき方向性を見失っている」ということです。

私たちは、数え切れないほどの改革、救済策、政策、スローガンが次々と打ち出されるのを目にしてきました。それなのに、なぜ問題は解決されるどころか増え続けるのでしょうか。

もし、社会の舵取りが文明の方向性を見失っていれば、いかなる努力も対症療法に過ぎず、最終的にはシステム全体の災害を招いてしまいます。では、文明の方向性とは何でしょうか。それはGDPの成長でも、権力の安定でも、利益の再分配でもありません。それは、「人類全体の価値を最大化し、文明が抱えるリスクを最小化し、そして運命共同体の幸せを持続させること」です。

この視点こそ、私たち「一乗公益」が長きにわたり提唱し、実践してきた核心的な理念です。私たちは、社会の舵取りがこの方向性から逸脱するならば、いかなる表面的な成果も、最終的には計り知れないほどの痛みを伴う代償を生むと確信しています。

二、文明の方向性は、文明的思考から生まれる

では、文明の方向性はどこから来るのでしょうか。それは、経済データから導き出されるものでも、権力者の交渉や妥協から生まれるものでもありません。それは、文明の本質を深く理解し、人類社会という運命共同体に対して責任を負う「文明的思考」の上にのみ、成り立ちます。

文明的思考が問うのは、「誰が勝つか」ではありません。「人類は存続できるか、未来は進化し続けられるか」です。

文明的思考が追求するのは、特定の民族や階級、体制の勝利ではありません。「人類社会全体の価値と幸せが、永遠に続くこと」です。

「一乗公益」は、社会のリーダー、学者、そして市民一人ひとりがこの文明的思考に目覚め、「人類文明の持続的価値」を、社会のあり方や制度を選択する上での最高基準とすることを、訴え続けてきました。

私たちは、民族、イデオロギー、利益団体、短期的な経済合理性といった枠組みを超え、人類全体の運命という視座から、現代のあらゆる社会問題を捉え直すことを提唱します。

三、文明的思考なくして、統治は自滅に繋がる

過去の歴史は、文明的思考を欠いた社会の舵取りが、いかに文明を破滅へと導いてきたかを繰り返し証明しています。

無数の王朝や帝国、国家が、権力の安定、利益の拡大、自民族中心主義に固執した結果、文明を断絶させ、人々に苦しみを与えました。そして現代における、制御不能なテクノロジー、崩壊しつつある倫理、暴走する消費主義は、まさに文明的思考を欠いた現代版の災害なのです。

「一乗公益」がその著書で警告したように、「社会が、長期的な文明の課題に対し、短期的な利益の論理で対処するとき、それは民族的な自滅の始まりである」。私たちは皆、民族間の憎悪や経済競争、目先の政策によって、人類文明が危険な淵に立たされているという事実から目を背けてはならないのです。

四、文明的思考を、社会の共通認識

だからこそ、私はここに鄭重に提案いたします。

「文明的思考」を、この時代の最も基本的な公共の常識としましょう。国家の統治、経済発展、教育システム、そして世論の基盤としましょう。

これは単なる理念ではありません。操作可能で、評価基準があり、共通の価値座標を持つ、体系化された「文明の基準」となるべきです。例えば「一乗公益」では、国境を超えた運命共同体としての文明統治モデルの構築を試みています。公益活動、教育、文化、経済プロジェクトを通じて、人類の運命共同体、文明のリスク、そしてその持続可能性に対する社会の関心を喚起しています。

私たちは文明的思考の守護者であり、伝達者であり、実践者です。

結語:目覚めた者よ、文明の方向性を担う責務を負え

皆様、文明の方向性は、機械や政府が本能的に示してくれるものではありません。それは、目覚めた人々の冷静な知性と、揺るぎない信念によってのみ、切り拓かれます。

現代社会が必要としているのは、古い論理を打ち破り、短期的な思考に疑問を呈し、文明の持続的価値を訴える「覚醒者」です。

これこそが、「一乗公益」設立の初心であり、私たちが今この瞬間も取り組んでいることです。

私たちは、どの国にも属さず、いかなる体制にも依存せず、いかなる利益団体のために動くこともありません。ただひたすらに、「全人類を幸福に、文明を持続的に進化させる」ことだけを使命としています。

文明は、何もしなければ良い方向へ進むわけではありません。その針路は、覚醒した知性と確固たる信念によってのみ、示されるのです。

今日、この場に集った皆様こそ、この時代が最も必要としている「文明の覚醒者」に他なりません。

私たちには、この時代の問題を再定義し、文明と野蛮、進歩と破滅、持続と滅亡の境界線を明確にし、そして功利主義の夢の中で眠る人々を目覚めさせる責任と使命があります。

「文明的思考」を、この世界の新しい指針としようではありませんか。

「文明の方向性」を、未来を治める新しい共通認識としようではありませんか。

そうして初めて、私たちは、解決不可能に見えた数々の問題を、乗り越えることができるでしょう。

ご清聴、ありがとうございました。

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